自作、仏具関係用語辞典(気がつく度にボチボチ補充します。)
[無断転載はご遠慮願います。]


過去帳-ご先祖様の戒名や法名などを記録する記録帳。和紙で作製するため、大量生産になじまず需給は恒に逼迫している。日付の有無、宗派の区別がある場合もあり、意外に品種は多い。大型の帳面の場合には折り本だけでなく、和綴じの帳面の場合も有る。

歓喜天-俗に聖天(しょうでん)2頭の象がだきあったお姿で造形される事が多い。取扱い(とくに)注意の仏様としての言い伝えあり。仏具製造職人の巷間でも、うかつに聖天厨子に手を出すと病気になる・・・などとも。聖天厨子は円筒形の朱塗りで造形される場合が多く見受けられる。
繰り出し位牌-10枚前後の板を収納出来る構造の位牌。板の枚数-1枚分の戒名を収容出来る。(1枚はタイトル用に使われる。)
磬子(けいす)-大キン、大徳寺とも呼ばれる。鋳物、または打ち物で造られた大型のお輪。表面に褐色系の着色がされている。お寺などで用いられる大型の物が多い。1枚の銅板から打ち出された高級品は生産量が非常に少なく高額。そのため、基礎部分を鋳物で造り、音の出る心臓部のみを手打ちで作製して溶接した商品が多い。この種類の商品でも、単に『手打ち』と表現されている場合が多いので注意が必要。安価な商品では全部を鋳物で造る。

見台(けんだい)-過去帳などを載せる台。開いた状態で帳面を置くことが出来るだけの面積が必要。大型の見台の場合は2本足になることが多い。通常は黒塗りや朱塗りが多いが、欅製などもある。
砂張(さわり・さはり)-銅と錫を一定の比率で混ぜた合金の事。その他の微量元素を加える場合もある。仏具の製品の名称ではない。砂張製でいろいろな仏具がありえる。当然、必ず鳴るとは限らない。
中糸-数珠に通してある糸。中通し、貫線(ぬきせん)などともよばれる。
貫線-数珠にとおしてある糸。中糸、中通しとも呼ばれる。
ボサ-略式数珠の親玉の部分についている、円錐形状の部品。中糸を通して出す。
本金箔-純度の高い順に 5毛箔、1号色箔、2号色箔、3号色箔、4号色箔、5号色箔 の種類がある。純度が高くなるほど柔らかくなるので取扱いが難しくなる。金箔は『押す』と表現されるもので、『塗る』事は出来ません。

宝相華(ほうそうげ)-仏教関係でよく用いられる文様。唐草文様の一種。唐代に中国で流行したとのことで仏教輸入時に一緒に伝来した模様。空想上の植物とも、実在の植物をモデルにしたとも云われるが真偽不明。
前具(まえぐ)-天台宗や真言宗で用いる、大壇(だいだん)などの上面に並べる仏具の総称。六器(ろっき)、塗香器、舎水器(しゃすいき)、金剛盤、金剛鈴、花鋲、火舎香炉、独鈷、三鈷、五鈷など、非常に品種が多い。
(C)gokurakudo 2014
このページの先頭へ